偶像をつくりたがる人という生き物


 米国での白人警官による黒人男性暴行死事件を受けて広がった抗議デモの余波で、米欧の指導者や貿易商の銅像が今、各地で撤去されています。  

 破壊の理由は、奴隷制度や植民地支配を進めたというものです。 

「新大陸を発見した」とされるコロンブスの像は、先住民虐殺のかどで破壊されています。コンゴ民主共和国を「私領地」にしたベルギーの元国王レオポルド2世の騎馬像には、抗議の赤ペンキが塗られています。  

 一方、ラトビアの首都リガには新型コロナウイルスと闘う医師や看護師をたたえる高さ6メートルの立像がお目見えしています。聴診器を首にかけたマスク姿の女性医師が目をつむり、深呼吸するように両手を広げています。  

 これをつくった彫刻家アイガルス・ビクシェさんは、こう語っています。 

「多くの人が、医療従事者のかけがえのなさに初めて気づいた」  

 国際看護師協会によると世界で推定50万人近くの医療従事者が新型コロナに感染し、700人近くの看護師が亡くなっているといいます。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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