イノベーションは自由な土壌で育つ


 香港 米商務省は8月17日、中国の通信機器大手ファーウェイに対する追加制裁を発表しています。  

 この新たな制裁措置により、外国のメーカーが米国のソフトや技術を使って開発、製造した半導体をファーウェイに供給することが禁止されることになります。  

 ファーウェイは、これによって外国製半導体の供給を断たれ、深刻な打撃を受けることが予想されます。  

 米政府は今年5月、台湾積体電路製造(TSMC)のような外国メーカーが米国製の装置を使って製造した半導体を、ファーウェイやその子会社に無許可で供給することを禁止しています。  

 新たな措置では、さらに制限対象が拡大されたということです。  ファーウェイは高速通信規格「5G」網に使われる通信機器やスマートフォンの製造に不可欠な部品として、外国製の半導体に依存しています。  

 トランプ政権は最近、中国の動画投稿アプリ「TicTok(ティックトック)」や通信アプリ「微信(ウィーチャット)」の追放を図っています。  

 電子商取引大手アリババ集団についても、米国内での事業の制限を検討するなど中国IT企業に対する締め付けを強化しています。  

 こうした制裁によって、ファーウェイのスマホビジネスは終わったとも言えます。  

 自由主義世界と真っ向からぶつかりながら、自由市場経済のバスに乗ることはできません。つまり、途中で降ろされてしまうのです。  

 自由主義社会に住んでいる身として言えることは、独裁主義や全体主義は1000年経っても自由主義には勝てないということです。  

 なぜなら、独裁主義や全体主義では独創性が育たないからです。  

 イノベーションは、自由な土壌で育ちます。運良く独裁国家で育った優れた頭脳も、いずれ自由な国に逃げていくでしょう。  

 それが、自然の法則です。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000