パクリ詐欺に登場する弁護士は要注意


 パクリ屋は詐欺を働くとき一般企業を装い、事務所や名刺、ホームページなどを事前に準備します。信用調査の対策には、優良企業と見まがうほどの偽の決算書を用意することを忘れません。  

 どの業界にも、倒産する企業はあります。しかし、同じ倒産でも「払いたくてもお金がない」と言い張る〝善意の倒産〟を犯罪に問うことは難しいのが現状です。  

 パクリ屋は、そこを突いてくるのです。  

 かつて取り込み詐欺は、忽然と姿を消す〝夜逃げ型〟が大半でした。しかし、最近は普通の倒産を装い、事業停止と同時に弁護士に債務整理を一任する〝弁護士一任型〟が増えているといいます。

 それは弁護士が全面に出て、パクリ屋はサッサと雲隠れするという手口です。  

 それで「債務者と連絡がつかない」「依頼者から弁護士費用が支払われない」といった理由で、弁護士が債務整理を辞任して〝曖昧な結果〟で終わるというものです。  

 パクリ屋ではないかと疑われる企業を調べてみると、債務整理に何度も同じ弁護士が登場してくることがあります。  

 企業の審査担当者や調査マンは、そんな弁護士を〝要注意の弁護士〟として日ごろからチェックしているのです。  


 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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