コロナ禍でのマスクの着用は文化や国民性まで変える


 SP(セキュリティーポリス)の活躍は、テレビドラマや映画でもお馴染みです。  

 日本では45年前、警視庁が当時の三木武夫首相が右翼に殴られた事件を受けて、大統領をガードする米国のSS(シークレットサービス)を参考にしてSPのチームを立ち上げています。  

 本家のSSは、警護の現場でサングラスをかけています。理由は視線を相手に悟られずに、カメラのフラッシュや太陽光から目を守るためだといわれています。  

 しかし、分家のSPはサングラスをほとんどかけません。日本ではサングラスに不真面目、アウトローといったイメージを抱く人が少なくなく、着用がためらわれるからといいます。  

 欧米では、目元ではなく口元を隠す人を怪しむといいます。マスクをする人は重い病気を患っているか悪事をたくらんでいるかと疑うのです。  

 コロナ禍が世界的に広がり始めたころ、海外ではマスクをつけたアジアの人への差別がニュースになっています。これはマスクをして出歩く人が多く、「移されるそうで怖い」という警戒心が根底にあったからだといいます。  

 今では、コロナ禍の感染拡大によって「公共の場ではマスク着用」が国際標準になったかのようです。  

 これまでマスク着用の習慣がなかったブラジルでは、連邦裁判所がボルソナロ大統領に対して公共の場でマスクをするように命令を出しています。コロナ禍の脅威は、各国の文化や国民性にまで変更を迫っています。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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