安倍政権はワクチン確保の動きが遅い


 コロナ禍の今、安倍政権の危機管理能力の〝化けの皮〟が日ごとに剥がれてきています。コロナ禍対策でのワクチンをめぐる争奪戦でも、世界的に後れを取っている感は否めません。  

 ロシアの寓話に、こういうものがあります。  

 ある日、2頭の犬が友情や善意について話し合っていました。意気投合した2頭は、終生の友情を誓い合いました。  

 そのとき、料理人が台所から何かの骨を一本、2頭の犬たちに向かけて放り投げました。すると2頭の犬は骨を奪い合い、取っ組み合いの戦いになったという〝寓話〟です。  

 日ごろ友情や協調、絆と言っていても、目の前に〝欲しかった骨〟が放り投げられると結末はどうなるかわかりません。  

 新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、世界的に開発競争がし烈を極めています。  

 英国のオックスフォード大学と英製薬大手のアストラゼネカが開発しているワクチンは初期の臨床試験の結果、被験者の免疫力を大幅に高める効果が認められたといいます。人体への深刻な影響も、なかったそうです。  

 大きな前進ですが、それが目の前に放り出される1本の〝欲しかった骨〟にならないかと心配になります。  

 目ざとい国は、開発資金を提供するなど既に〝先行予約〟しているといわれています。  

 その点、日本の動きは遅いといわれています。国民は、ぼんやりし過ぎた政府の動きにヤキモキするばかりです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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