再選の危険信号で豹変する心配があるトランプ大統領


 改定日米安全保障条約は、その発効から60年を迎えました。日本は、これまで米国の核の傘の下、ソ連(現ロシア)や中国、北朝鮮などの軍事的な〝脅威〟から庇護されてきました。  

 今話題になっている米ボルトン前大統領補佐官が書いた回顧録によると、トランプ大統領は戦後、ずっと連れ添ってきた日本側に日米安保条約に基づく防衛費の分担金として現在の4倍以上の額を求めてきたといいます。  

 米軍撤退を持ち出して日本側を脅すとその交渉が有利になり、さらに北朝鮮のミサイル開発実験が日米交渉にとって都合がいいといった趣旨のことも口にしたそうです。  

 国と国の同盟関係は、結婚に例えられることがあります。米国には、こんな格言があります。 「結婚をしたら、半分目を閉じよ」  結婚しても相手をじっくりと観察し、相手の長所や短所を見極める必要があります。  

 で、この格言は一度結ばれたなら多少の欠点を見過ごしたほうが〝うまくいく〟といった心得です。  

 相手の多少の〝欠点〟や〝難〟を気にしていると、結婚生活がうまくいかないことがあります。   トランプ大統領は、相手が困っていることに付け込んで巨額の要求をしてきたといいます。この言動は、長年連れ添ってきた〝伴侶〟としては見過ごすことができません。  

 確かに、トランプ大統領は前回大統領選のときから「日本の負担が小さすぎる」と主張していました。再選がかかった選挙を控えて、強硬な姿勢が増してくる可能性もあります。  

 安倍首相とは〝蜜月〟といわれていますが、再選が危ういと危険信号が出てくるとどんな理不尽な要求を突き付けてくるかわかりません。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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