勝負後の鉄則


 江戸時代の大名で随筆家でもあった松浦静山は、勝負についてこう書き残しています。 「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」  勝因や敗因は、それぞれ結果の分析こそが大切だということです。  

 英エコノミスト誌は、各国のコロナ禍への対応で成績表を公表しました。日本は、4段階の下から2番目の「可」でした。  

 コロナ禍のパンデミックに第1波で、日本の感染者数は他国に比べて今のところ少なく抑え込まれています。  

 その〝勝因〟として、や手洗いの励行やマスクの着用、「3蜜」回避の徹底などいろいろ説が飛び交っています。  

 ただ、米国やフランスが「良」といいますから、この調査結果にはいささか疑問も残ります。  

 しかも、安倍政権は「勝因」を検証して内外にアピールする絶好のときなのに、サッサと国会を閉じてしまいましたからその気概ない感じです。  

 一時期、〝日本モデル〟と胸を張って見せた安倍首相も、たまたまいろいろな要素が作用して感染者が抑え込まれたと思っているのかもしれません。  この戦いは長丁場で、第2波の襲来が心配です。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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