梅雨も新しい日常で迎えるしかない
雨乞いのため牛や羊などを生贄にする儀式は、かつてアジアやアフリカなどで広く見られました。 その際、犠牲となったのは黒い牛や羊などです。なぜなら、雨を降らせる黒雲を連想させるからだといわれています。
こうした似たもの同士を結びつける呪術的思考は、世界各地にあります。なかには黒い豚で雨乞いをし、白い豚で雨を止める儀式をしている部族もいます。
この場合、白い豚は太陽の連想です。雨の多い土地では、長雨を止める呪術も欠かせなかったのです。
古代日本でも、神社に奉納する馬が黒かったら雨乞い、白か赤だったら長雨を止める祈願とされていたといいます。
京都の貴船神社には、そうした奉納の儀式が転じて絵馬が生まれたという言い伝えが残っています。
今年は、コロナ禍と大雨との複合災害が心配されています。各自治体では、避難所での感染防止対策が進められています。
記録的豪雨の頻発を招いた地球温暖化も、ほとんど人の営みの結果です。
今年の梅雨は、誰もが気候変動とコロナ禍のなかで「新しい日常」を迎えるしかないでしょう。
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