非人間的な死へのプロセス


 どんな薬でも、患者の身体にそれに反応する力が残っていないと効果はありません。いくら強力な昇圧剤を注射しても心、臓が弱っていると血圧は上がらないのです。   

 つまり、身体が死に向かっているとき大半の薬が〝無効〟ということです。  

 それでも、日本の医療現場では多くの患者が最後まで延命治療を受けています。それは治療をすれば、わずかでも死を遅らせることができると思うからでしょう。  

 医療の現場では実際、様々な延命治療が可能になったこともあり、死を引き延ばすことができるようになっています。  

 しかし、延命治療を受けた患者の大半は見るも無残な器械と薬に生かされているだけの〝非人間的〟なものです。  

 そんな〝死へのプロセス〟は、できるなら辿りたくないという人も少なくないでしょう。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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