若者のお笑い離れ、テレビ離れの原因


 昨今、若者の「お笑い離れ」、「テレビ離れ」が指摘されています。「お笑い離れ」では、世代間の言葉のギャップも原因の一つになっているのでしょう。  

 いま活躍しているお笑い芸人たちは、よくネタをドラゴンボールやプロレスの話で例えています。しかし、それが若者にはまったく伝わっていないのです。  

 若い視聴者の多くは「わからないから、もう見ない」と思い、お笑いから離れていっているという構図です。  

 今のテレビのバラエティ業界は、登場するプレイヤーたちが10数年もほとんど変わっていません。若い視聴者は、今や〝ベテラン〟となったプレイヤーたちが面白いと思っているマンガやアニメ、プロレスの例え話に辟易としているのです。  

 大ベテランのビートたけしさんや明石家さんまさんも、相変わらず一線からは退いていません。それもあって、芸人界の新陳代謝が起こりづらくなっています。  

 結果的に、この間、ポジションが変わらなかった千原ジュニアさんやケンドーコバヤシさん、品川祐さんなど〝ひな壇芸人〟の代表クラスが同世代との共通言語を持ち出して笑いを取ることで違いを見せるしかなかったところがあります。  

 もちろん代表的な〝ひな壇芸人〟たちも手練れですから、それなりに最新の共通言語もアップデートして笑いに取り入れようとしています。  

 しかし、笑いがマックスになる部分は〝ひな壇芸人〟たちの共通言語になりがちです。そのため、若い視聴者は置き去りにされるのです。  

 そして、若い視聴者にとって決定的に〝面白くない〟〝笑えない〟となってしまうのです。それが、「お笑い離れ」、「テレビ離れ」に繋がっているという構図でしょう。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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