他人の不幸を選択させるコロナ禍


 ある日、工場の経営者がこう宣言します。

 「みんなにボーナスを支払うためには、女性社員を1人解雇しなければならない。ボーナスか、女性社員の解雇か。みんなの投票で決めてくれ」  

 2014年の公開された映画「サンドラの週末」のワンシーンです。  

 週末、解雇対象になった女性は同僚の家を訪ね歩き、自分を職場に残してと訴えます。なかには快く応じる人もいますが、もちろん一方で断る人もいます。  

 誰もが 人の不幸を望んではいないでしょうが、苦しい生活のなかボーナスがほしいと思うのも偽らない〝本音〟でしょう。  

 新型コロナウイルスの感染者の数が下降線を描く今、一方で失業者の数が上昇線を描いています。この傾向が続く限り、コロナ禍との闘いは敗北のままでしょう。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000