SNS時代の誹謗中傷


 SNSでの匿名による誹謗中傷の洪水に見舞われて先日、22歳と若い女子プロレスラーが自殺しました。彼女は、日ごろSNSでの〝悪意ある言葉〟を苦にしていたといいます。  

 誰もが、こうしたネット上のリンチの対象になり得る時代です。  

 米国の作家ラッセル・ラインは、誹謗中傷に関して相手からの悪口を優雅に受け止める方法を書いています。  

 内容は、こうです。ある日、英国で女性議員が当時のチャーチル首相に向かってこう悪口を言いました。 

「私があなたの妻なら、きっとコーヒーに毒を入れるわ」  

 チャーチル首相は、こう答えています。 

「万が一、あなたが私の妻であったとしたなら、私はそのコーヒーを飲むだろう」  

 確かに、相手の悪口を無視できないとき、それ以上の皮肉を相手に言い返すのも〝悪口を優雅に受け止める方法〟の一つでしょう。   

 しかし、SNS時代の匿名の誹謗中傷は人によっては大きく傷つき、追い込まれていきます。匿名の中傷者は、本当は臆病なのに卑劣なやり方に長けています。そこが、まさに厄介なところです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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