コロナ禍でアメリカザリガニ化した人たち


 子ども時代、田んぼの脇の用水路でアメリカザリガニを釣ったことがあります。タコ糸に小石か何かの錘をつけ、スルメの切れ端でもエサにすると面白いように釣れました。  

 アメリカザリガニは釣られる前、ハサミを振りかざし、睨むようなポーズで脅してくる生き物でした。釣った後、バケツや水槽に入れると、怯えたように素早く後ずさりするのも特徴でした。  

 その距離感は、コロナ禍の感染拡大を避けるため多くの人が実践している巣ごもりの生活やソーシャルディスタンス(社会的距離)に似ています。  

 マラソンできついのは、30キロ地点からといいます。この苦境の乗り越え方が、期限内に無事ゴールとなるかどうかの分かれ目となるはずです。  

 今や〝アメリカザリガニ化〟した人々は、巣ごもり生活が長引くのだけは避けたいと願っていることでしょう。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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