コロナ禍で文化が危機に陥っている


 コロナ禍でコンサートや演劇、美術鑑賞の機会も失われています。コロナ禍は生活から文化の薫りを奪い、芸術や芸能に携わる人たちは未曽有の苦境に遭遇しています。  

 実際、音楽家や俳優、落語家や裏方さんたちの悲鳴が聞こえてきます。 

「公演がキャンセルされ、まったく収入がない」  

 ライブハウスや合唱サークルが、コロナ禍の感染拡大のきっかけとなった事例もあるため止むを得ない一面もあります。  

 しかし、人は食べて寝てといった必要最低限の行動だけで日常生活を過ごせるものではありません。映画や音楽、アート芝居などに感じる「不要不急」の営みが、日常と人生を豊かに彩ってくれるのです。   

 ドイツのグリュッタース文化相は、こう訴えています。 

「アーティストは必要不可欠なものであるだけでなく、生命の維持にも必要です」  

 ドイツ政府は3月、個人のアーティストなどを対象に3か月間で最大9000ユーロ(約百万円)を受け取れる制度を創設しています。  

 日本でも官民による支援が始まっていますが、ドイツに比べて規模やスピードが劣っていることは否めません。  

 芸術や芸能の関係者や団体にはフリーランスが多かったり、運営の基盤が弱かったりと経済的に豊かではないケースも多く、一層の効果ある支援が求められるでしょう。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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