新型コロナウイルスの感染力は歴史上、群を抜いている


 インターネットの世界で、米国の心理学者の実験を基にした「6次の隔たり」と呼ばれる仮説があります。  

 たとえばSNS上の知り合いの知り合い、そのまた知り合いとたどっていくと、わずか6人目で世界中のほぼ誰とでも繋がるというものです。  

 この仮説によると人の繋がりから見た世界が思った以上に狭く、小さいことを物語っています。  一方、新型コロナウイルスにとっても、この世界は狭く、小さいようです。  

 欧米の政界やスポーツ界、芸術、英王室などの世界に、ここ数日、感染者が相次いでいます。日本でも芸能人やプロ野球選手の感染が報じられています。 

「原因不明の肺炎が中国武漢市で発生している」というニュースが世界に流れ始めたのは、昨年の大晦日の前でした。それからわずか3カ月足らずで、新型コロナウイルスの感染力は世界を席巻しています。  

 14世紀に流行したペストは、欧州全土に広がるのに3年を要したといいます。この点、新型コロナウイルスの感染スピードは、歴史上でも群を抜いています。  

 各国では今、人々が〝6次の隔たり〟の繋がりを絶つよう身をすくめています。ただ、感染のピークは必ず過ぎさります。今は、それを信じて耐える時でしょう。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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