日本は島国根性の持ち主として英国のEU離脱から何を学ぶ


 日本人に代表される「島国根性」は、英語で「インシュラリティー」といいます。手元に辞書には、「孤立」「偏狭」の意味も添えられています。  

 インシュラリティーの意味は、日本語の感覚に近い半面、完全に後ろ向きともいえない使い方もあります。英国の作家オーウェルは、著書「ライオンと一角獣」のなかでインシュラリティーの言葉を用いてこう書いています。 

「イギリス人の島国根性は、確かに愚かなことである。しかし、それはイギリス的神秘というものの重要な部分を占め、イギリス的性格と同じものである」  

 オーウェルは、監視社会の恐ろしさを予見した作家です。今から半世紀以上前に、イギリス人の孤立への志向の強さを論じていました。  

 イギリスは、EU(欧州連合)を離脱しました。国民性と不可分の島国根性は、やはり重かったということでしょう。イギリスからのスコットランドの離反も懸念され、栄光の連合王国が今のままでいられるのか疑問です。前途の明るさは、まったく保証されていません。  

 日本は、議会制民主主義を初めイギリスから多くのことを学んできました。同じ島国根性の持ち主として、今回のイギリスのEU離脱から何を学ぶのでしょう。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000