新型コロナウイルスの感染拡大で水不足は命の危機に直結する
アフリカのガーナの諺に、こういうものがあります。
「水を持ってきてくれる人は、その容れ物を壊す人でもある」
水を手に入れるのが容易ではない地域で、井戸や川まで長い距離を歩いて水を汲みにいくのは重労働です。それを厭わず何度も汲みにいく勤勉な人は、その機会が多い分、容れ物を壊しやすいのでしょう。この諺の意味は、努力する人の失敗を批判すべきではないということです。
ガーナでは安全な水へのアクセスがだいぶ改善したそうですが、世界ではアフリカ・アジアを中心に安全な飲み水を確保できない人が約20億人もいます。世界で水道を利用できる人は、全体の7割程度に過ぎません。それ以外は、今でも水源や給水所へ水を汲みにいっているのです。
なかには清潔とはいえない水源も多々ありますが、それさえも気候変動が奪いつつあります。気象に左右されない安定的で、清潔な水を用意する世界的な取り組みが今まさに急がれています。
新型コロナウイルス感染拡大の対策に、手洗いは欠かせません。ただ、水がない地域で感染が拡大することを想像するとゾッとします。水不足は特定の地域の問題ではなく、地球全体の問題であることが想像できます。
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