花見を構成する三位一体の一角が崩れた

 日本の花見で代表的な要素は、「群桜」「飲食」「群集」の3つです。群れ咲く桜、その下での飲食、そして大勢の人出の3つが揃うのが、まさに日本の「花見」の特徴です。  

 この「花見」は、日本以外の地域にはない春の集団行動です。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が日本の「花見」の三位一体を崩しています。公園などを管理する国土交通省や東京都など各地の自治体が花見での宴会自粛を求め、すでに各地での恒例の桜祭りの中止が相次いでいます。  

 春爛漫の喜びを花の下で平等に分かち合うのが、日本の花見でした。この三位一体のなかで、花は例年のように咲きます。しかし、飲食や群集の様子がいつもと違っているのです。  

 人類と感染症の闘いは、季節の様子まで変えてしまっています。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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