AIが手塚治虫の〝作品〟を描いた
手塚治虫さんの作品「鉄腕アトム」のなかに、「すりかえ頭脳の巻」というものがあります。内容は、こうです。 ある日、アトムと同じ学校に通う男の子が母親に文句を言います。
「アトムはロボットだからテストの点がいいのは当たり前。アトムのせいで自分が成績トップになれない」
それを聞いた母親は密かに〝ロボット屋〟に依頼し、アトムの電子頭脳をすり替えてしまいます。そのため、アトムは簡単な問題さえ解けなくなってしまいます。ヒゲオヤジは、そんなアトムを励まします。
「アトムやがんばれよ!人間に負けるな」
窮地のアトムは、ヒゲオヤジの励ましに必死で勉強します。そして、すり替えられた電子頭脳の学力を自分で向上させていきます。
この話、アトムをAIに置き換えると現実味を帯びてきます。つい最近、人工知能が手塚漫画を学習し、物語のプロット原案や登場人物のデザインなどを担当した作品「ぱいどん」が生まれています。
主人公の姿やタイトル、色づかいなど人間との共同作業とはいえAIが巨匠の作風を再現しています。事情を知らないと、手塚さんの新作と勘違いしてしまいそうです。
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