カジノによる政治の管理
18世紀、英国議会では「トーリー党」と「ホイッグ党」の2大政党政治が繰り広げられていました。トーリー党は今の保守党の前身で、アイルランドの追いはぎの名前に由来する党名です。一方、ホイッグ党は今の自由党の前身で、スコットランドの逆徒に由来する党名だといいます。
トーリー党の面々が溜まり場にしていたのが「ホワイト亭」、ホイッグ党のそれは「ココアツリー」という会員制クラブでした。両クラブでは法的に禁止されていた賭博が行われ、政治家たちが政論のかたわらギャンブルに熱を上げていたといいます。
やがて、こうした会員制の賭博場は激増していきます。そして、誰もが安い会費で遊べるカジノとなって〝賭博禁止令〟は有名無実化されていくのです。つまり、政治家とカジノは議会政治の始まりから縁が深かったということです。
日本でもカジノが解禁となった途端、直ぐに政治家の〝カジノ汚職〟が浮上するという有様です。千葉市長が災害対応を理由に突然カジノ誘致の断念を表明したのも、あらぬ疑念を招くのを恐れてのことなのでしょう。
そんな騒ぎの中、カジノの監督や審査にあたるカジノ管理委員会が先日発足、〝開帳〟への段取りは着々と進んでいます。しかし、カジノマネーによる政治腐敗を目の当たりにしたばかりなので、〝カジノによる政治の管理〟が心配される。
しかし、新型肺炎の感染の恐怖でカジノ論議は〝中断〟といった状況です。
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