東京で同じ荒業ができるか?!

 中国の武漢市は、新型コロナウイルスによる肺炎の発生源とみられています。当局は、同市とその周辺を事実上封鎖しました。武漢市だけで人口1100万人に上り、巨大都市のロックアウトは前代未聞です。まさに、東京を封鎖するのと同じくらいの規模の非常手段なのです。  

 この封鎖を聞いて、中国政府の強い危機感を感じます。きっと、かつて重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行のとき対応が遅れたトラウマがあるからでしょう。  

 しかし、こうした〝強権発動〟を目の当たりにすると〝情報隠し〟にも走るのではないかと心配になります。ともかく、武漢市は一時的とはいえ内部で何が起きているか外から知ることができない「秘密都市」になったのです。  

 旧ソ連には、かつて核施設や軍需産業が立地する〝秘密都市〟があちこちにあったといいます。そもそも地図に町の名が載っていない〝秘密都市〟は外部との交通や通信が遮断され、住民たちはその存在さえ口にできなかったのです。  

 今回の封鎖は、やはり相当な荒業です。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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