ポトラッチと呼ばれる饗宴の愚かさ

  北米西海岸の先住民の間には、かつて「ポトラッチ」と呼ばれる〝気前の良さ〟を競い合うプレゼントの〝饗宴〟があったといいます。主催者は客に食物のほか大量の毛皮や毛布などの財物を贈り、〝威勢〟を誇示していたのです。  

 一方、客はそれを上回る返礼をしないと面目を失ったといいます。  

 こうした〝気前良さ競争〟は、やがて積み上げた貴重な財物や家屋を目の前で焼いたり壊したりして相手を圧倒するところまで行きつくのです。  

 日本にも「大盤振る舞い」という言葉がありますが、「ポトラッチ」も波外れた財物の贈与や費消を表す言葉として今も残っているようです。

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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