王が存在する意味

  英人類学者フレーザーの「金枝篇」が紹介する「王殺し」を読むと、その昔、ナイル川上流域に住んでいたシルック族の王は病気や老いの兆しを見せてはならなかったといいます。もし見せると、直ぐに殺されてしまうからです。  

 つまり、王の衰えは直ちに家畜の病気や作物の凶作、疫病などをもたらすと信じられていたのです。王は部族の始祖の神霊を継承する器のようなもので、王の衰えや死は神霊そのものを衰亡させると考えられていたのです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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