弱いものほどよく吠える

  弱い動物ほど相手への攻撃の手を緩める歯止めが効かないといいます。オーストリアの動物行動学者コンラート・ツァハリアス・ローレンツ氏は、こう述べています。 

「類縁種の孔雀と七面鳥が争うと、ほとんど体が小さい孔雀のほうが勝ちます」  

 この争いでは、おたがいの戦い方の違いに驚いた七面鳥がサッサと地面に伏せる服従の姿勢を取るといいます。問題は、その先です。

 本能的に攻撃停止をもたらす七面鳥の服従の姿勢が、孔雀にはさっぱり理解できないのです。結果的に孔雀は攻撃の手を緩めず、七面鳥は服従の姿勢をますます固めるというわけです。結末は、もちろん七面鳥にとって悲惨なものです。

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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