ネット社会はツッコミの総攻撃

 ツッコミやボケは、お笑いの手法です。これがネットの世界だけではなく、実社会でも「ツッコミの総攻撃」といった社会的状況を生んでいます。  

 ネットの世界では、周りからツッコミを入れられるのを恐れて自己規制し、自由に意見が言えなくて委縮しているネット住民も増えています。何か発言すると、面倒で厄介な匿名のネット住民から袋叩きにされることが予想できるからです。  

 さらに、実社会でも「深みのない低レベルの笑い」のモノサシで、安易に、乱雑に人を評価しようとする風潮が広まっています。  

 日ごろの会話で少しでも噛んだり、場の空気を読めなかったりするとボケあつかいをされてしまいます。このことでイジメの対象となったり、会社や組織、学校、グループ、仲間内などでカーストの最下層に位置づけられたりすることもあるから厄介です。  

 したがって、日ごろボケを噛ますにしても、前もって何らかの対策を練っておくことが欠かせません。一億総ツッコミ時代とは、とかく息苦しい社会なのです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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