非生産性だけが人間に残された最後の可能性になりつつある

 さて、ロボット――。  

 1920年、チェコの作家でジャーナリストのカレル・チャペックが発表したSF戯曲「ロボット(R.U.R.)」では、面倒な労働は人間に似せてつくったロボットが代行し、人間が子どもを産まなくなる世界が描かれています。  

 この作品は、チャペックが兄と共につくった「ロボット」という言葉を広めた作品としても知られています。語源の「ロボタ」は、「賦役」や「労働」という意味のチェコの言葉です。

 <非生産性こそ、人間に残された最後の可能性になりつつあるのです>  

 作品に出てくるセリフは、痛烈です。  

 IT(情報技術)やAI(人工知能)の時代を迎えている今、この言葉が未来を暗示しているような気がします。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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