会議は「哲学者のサッカー」で踊る

 さて、哲学者のサッカー――。  

 英国コメディーの「モンティ・パイソン」に、「哲学者のサッカー」という作品があります。  登場する選手は、アルキメデスやソクラテス、ニーチェ、カントなど名だたる哲学者、思想家たちです。  

 キックオフで試合が始まっても、選手は誰もボールを追いません。それぞれ、ぶらぶらと思索に耽っているのです。  これこそ、まさにコントの見本です。哲学者はサッカーをしないという常識や思い込みが壊れることで、そこに笑いが生まれるのです。  

 ギャグの古典で説明すると、もともと〝立派な紳士〟はバナナの皮で滑って転ぶようなことはないはずといった思い込みがあります。  

 それがコントでは大きく崩れ、紳士が転ぶと笑いになるのです。  

 世の中、「哲学者のサッカー」への参加者が多く、具体的な諸問題を解決できないといった感じです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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