キャラが被るのを嫌う感情

 同族嫌悪」とは、自分に似たような容姿や性質を持つ人に対して抱く〝嫌悪感情〟のことです。これは鏡に映るもう一人の自分を見ているようで、居たたまれない気持ちになるのもその現れです。   そんな経験を持つ人も、少なくないはずです。若者言葉なら、〝キャラがかぶる〟といったところでしょう。  

 この感情を無意識の働きとして学問的に掘り下げたのが、心理学者のユングです。  ユングは、他人に知られたくない隠れた自分の気質を「影」と定義しました。そして自分の影を他人の言動に見いだし、批判する行為を「投影」と呼んでいます。  

 あなたが「虫が好かない」と思っている存在は、案外、自分に似た人かもしれません。

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000