生き延びるコツはケ・セラ・セラ

 さて、ケ・セラ・セラ――。 「ケ・セラ・セラ」「センチメンタル・ジャーニー」など世界的なヒット曲があるドリス・デイさんが、97歳で亡くなりました。1950年代の米国の理想の女性像でもあり、陽気さと秘めたる意志の強さを兼ね備えた女性でした。  

 ドリス・デイさんが12歳のとき、父親は家を出ていきました。彼女は、寂しい生活のなかでも幼いころからレッスンを受けてきたダンサーになる夢がありました。  

 ある日、大きな町へ出てダンスで生きると決意します。しかし、彼女が乗った車が列車に衝突し、大切な脚に大けがを負いました。それで、ダンサーになる夢を諦めました。  

 その後、長い入院生活で一つの楽しみに出会いました。それは、ラジオから流れてくる音楽でした。自分もそれに合わせて歌い、次は歌手を目指そうと思ったのです。そして、やがて米国を代表する歌手、女優になりました。   

 彼女の代表曲「ケ・セラ・セラ」は、子どもが母親に「私、大きくなったら美人になるかしら、お金持ちになるかしら」と聞くと、母親が「が「ケ・セラ・セラ(なるようになるわよ)」と答えるといった内容です。  

 この歌に励まされる人は、きっと幾つもの悲しみや試練を「ケ・セラ・セラ」で乗り越えてきたからなのでしょう。


   

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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