便乗商法はロングセラーのヒット商品を生むチャンス

 お酒や食品、グッズ販売など令和の新元号にあやかったビジネスが花盛りだが、この商法、昔からあったようです。江戸時代の明和から安永への改元時の便乗商法は、今日まで続く大ヒット食品を生み出しています。  

 明和9年(1772年)の安永改元は、「めいわく」と読まれた年に江戸の大火があったことによるものでした。諸物価は高騰し、この時に新元号にあやかって「安くて長きはさんまなり」と壁に大書してサンマを売り出した魚屋がありました。  

 このキャッチコピーで、それまで油採り以外に顧みられなかったサンマを一挙に庶民の食卓に普及させたのです。その後、毎年10月、房州から大量に河岸に運ばれるサンマは江戸っ子には欠かせない「秋の味覚」になったというわけです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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