今も続く〝サザエさん症候群〟

 さて、〝サザエさん症候群〟――。  

 日曜日の夕方、テレビから「お魚くわえたドラ猫~」の歌が聞こえてくるだけで憂鬱になったことがある人は少なくないでしょう。中高生時代、軽快なメロディーがなぜか翌日の学校を意識させ、気持ちが重く沈んだ人もいるはずです。  

 週休2日制が普及するに従って、こうした〝サザエさん症候群〟は一段と広がっていったようです。金曜日は解放感に包まれ、土曜日も気持ちはゆったりしています。しかし、それが日曜日となると夕方どころか朝からもういけません。イヤな上司の顔を思い出したり、面倒な会議の場面を頭に浮かべたりと気分が沈んでくるのです。  

 10連休が今日で終わりますが、十人十色の10日間だったことでしょう。もっとも、早々と数日前から心がブルーになっていたという向きも少なくないはずです。  

 ともかく明日からは気分を一新して、それぞれの持ち場で本格始動ということになります。心配なのは若者よりも、日本が伸び盛りだった時代にとらわれて頭の切り替えが効かない〝サザエさん世代〟でしょう。

  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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