日本のキラーコンテンツを衰退に追い込みかねない海賊版サイト
1969年夏の真夜中、作家の三島由紀夫が東京・音羽にある講談社の「少年マガジン」編集部に姿を現し、こう言ったといいます。
「マガジンを売ってほしい。『あしたのジョー』を、明日まで待てないんだ」
その日はマガジンの発売日でしたが、三島は買いそびれていたのです。誰もが大好きな漫画を早く読みたいという気持ちは、今も昔も変わらないということでしょう。
さて、ネット上には人気漫画を発売日よりも早く読ませる「ネタバレサイト」があります。こうしたサイトは発売日前に漫画誌を売る店を探して手に入れ、それをネットに流します。一時は乱立していましたが、警察が摘発に乗り出し、最近では収まっているともいいます。
だが、「早読み」とは別に無許可で漫画をネットに掲載する海賊版サイトもあります。人気作品をただで読まれてしまうと、出版社のダメージは大きいでしょう。こうしたネット上の不法行為が、日本のキラーコンテンツを衰退に追い込んでしまわないか心配です。
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