「4強GAFA」が支配する世界に警鐘

 スコット・キャロウェイの著書「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」(東洋経済新報社)が売れているといいます。  GAFAとはグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字で、文字通りその4社を指しています。  

 著者のギャロウェイ氏は、ニューヨーク大学スターン経営大学院で、ブランド戦略とデジタルマーケティングを教えています。  

 ニューヨーク・タイムズ、ゲートウェイ・コンピュータで役員を務めたこともあり、9つの会社を起業したシリアルアントレプレナー(連続起業家)でもあります。  

 そして、この4社について知ることの意味をこう指摘しています。  


「現代のビジネス、この世界、そして私たち自身について知ることなのだ」   


 タイトルにある四騎士とは、ヨハネ黙示録に出てくる地上の4分の1を支配し、剣、飢饉、悪疫、獣によって「地上の人間を殺す権威」を与えられている存在です。  

 何とも物々しい例えですが、GAFAは人類を幸せに導く聖なる四騎士なのでしょうか、それともヨハネの黙示録の四騎士なのでしょうか?  

 GAFAの  市場に対する支配力は強く、優秀な人材の吸引力もとてつもなく大きいものがあります。この4強が力を伸ばし続けると、どうなるのでしょうか?  

 この点、ギャロウェイ氏は、こう警鐘を鳴らしています。 


「この調子だとアメリカは300万人の領主と3億人の農奴の国となる」  


 今後、中産階級が消滅し、優秀な少数者とそれ以外に分断された世界が訪れることを示唆しているのです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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