初期人類の幼児は樹上で生活

 米科学誌「サイエンス・アドバンス」に7月4日、化石の足を詳細に調べた結果として「330万年前の初期人類の幼児は木に登って暮らしていた」とする論文が発表されました。   

 この化石は、通称「セラム」と呼ばれています。「アウストラロピテクス・アファレンシス」と呼ばれる人類の初期の祖先に属し、死亡時が3歳に近いと推測されています。2002年に、エチオピアのディキカ地域で完全に近い状態の骨格が見つかりました。  

 アウストラロピテクス・アファレンシスは、直立歩行を行っていました。ただ、アファレンシスには類人猿のような特徴もあり、「セラム」も同年齢のチンパンジーに近い背格好だったと推測されています。  

 母親が食料採集に出ている際は、体にしがみついているか、樹上で過ごしていた可能性が高かったとみられています。  

 アファレンシスの体の大きさを考えると、ハイエナやジャッカルなどの捕食動物は脅威だったはずです。捕食者から逃げる意味でも、夜間に落ち着く場所を確保するという意味でも、木が安全な場所となっていた可能性があります。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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