雑誌が売れない「出版不況」の実態

 日本ABC協会の2017年下半期(7~12月)の雑誌実売部数が発表されました。これによると、ベスト10は以下のようになっています。

  

(1)『週刊文春』         36万3159  

(2)『週刊現代』         24万6735  

(3)『週刊新潮』         24万2440  

(4)『週刊ポスト』        22万4530  

(5)『週刊大衆』          7万7121  

(6)『週刊朝日』          7万7079  

(7)『週刊アサヒ芸能』       5万8019  

(8)『AERA』          4万9150  

(9)『サンデー毎日』        3万9665  

(10)『ニューズウィーク日本版』  3万0113  


 トップの『週刊文春』にしても、前年同期と比べると15%減となっています。〝文春砲〟を数々飛ばしていますが、それが売り上げにはあまり結びついていないということでしょう。   

 下げ幅の大きかった『週刊現代』は、21・3%減だから出版不況の凄まじさを数字が如実に物語っています。  

 しかし、デジタル版「読み放題」のUU(ユニークユーザー=ウェブサイトに訪れた人の数)を比較すると、様相がガラリと変わってきます。  

(1)『FRIDAY』       41万9579  

(2)『FLASH』        34万9554  

(3)『週刊文春』         23万0574  

(4)『SPA!』         22万4744  

(5)『週刊現代』         19万8653  

(6)『週刊プレイボーイ』     17万4682  

(7)『週刊ポスト』        17万3987  

(8)『週刊新潮』         14万8968  


 雑誌を「読む」というより「見る」という点では、デジタル版が圧倒的に強いことがよくわかります。   

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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