日本人がうまく起業できない「NATO」という理由

 日本人は、なぜうまく起業ができないのでしょうか?  

 もちろん、やってみないと成功するかどうかわからないのに、最初からやろうとしないからです。  起業で大切なのは、いかに早く間違え、いかに早く立ち上がるかです。新規事業づくりとは、暗闇の中で光を探しながら小さな穴をこじ開けていく作業です。  

 パナソニックやシャープがおかしくなったのは、はっきりしています。アナログからデジタルへの技術の大きな変化の流れの中で、大切なものが作り込みの品質から、意思決定の速さや市場選定、リスクテイクに変わったことに気づかなかったからです。  

 代わって、これに気づいていたサムスンなどが成功を成し遂げました  

 起業は、時代の風にうまく乗れるかがすべてです。  

 しかし、日本企業を取り巻く空気感は、とにかくコンプライアンスに従ってキッチリやるといった感じになっています。  

 日本人は、ミャンマーで「NATO」と呼ばれています。NATOとは、「ノーアクション・トークオンリー」ということを指しています。むろん、調査ばかりでビジネスしようとしないという意味です。  

 したがって、今こそ鄧小平が言った「白い猫でも黒い猫でもネズミを捕る猫は良い猫だ」といった姿勢で前へ進むべきです。  

 多少悪いことが起きても、そこは経済成長がカバーするから大丈夫というぐらいに積極的になるべきでしょう。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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