スローガンだけでは闘う相手には勝てない

 ビジネスやゲームに臨むとき、ふつう戦術、戦略を考えます。こうした戦術や戦略にも、むろんレベルがあります。  

 戦う相手の戦術や戦略が同レベルで力が均衡しているなら、階層(経済力、権力など)が上位で力を持っているほうが勝つという「原則」があります。  

 最初に、これを理解しておく必要があります。  

 たとえばケンカをするとき、どんなに強い人でも数人で向かってこられたらなかなか勝てないでしょう。  

 視点を変えると、一人一人は弱くても束になったら強いということです。  

 こうした視点で日本の企業社会を見てみると、優秀だと思われている企業がバブル後、長い期間に渡って負けパターンに陥ってしまっていたことがわかります。  象

 徴的な例は、「モノづくり」です。  

 これはバブル崩壊後の90年代から国策に近い形で追求され、呪文のように唱えられてきました。 しかし、この「呪文」はスキルレベルのスローガンに過ぎず、レベル的には低いものでした。  

 たとえ技術があっても、それを使いこなせないと何の収益も生み出さないからです。  

 したがって、それ以上のレベルの戦術や戦略で攻めてこられたら競争相手には勝てないということです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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