成功の秘訣「仕組みを構築した者が君臨する」

 日本的なヤンキーは学校で教師に反抗し、威嚇や暴力などで他の生徒を圧倒しようとします。その狙いは、学校や地域での既存のヒエラルキーに反旗を翻すこと。  

 学業成績の面では「落ちこぼれ」が少なくなく、日ごろ関わりを持ったら厄介な存在なので周りから敬遠されています。  

 一方、日本的なヤンキーから学校や地域社会で威圧されている一般生徒のほうは社会人になると気づきます。それは、社会のヒエラルキーでは日本的なヤンキーが圏外だということ。  

 社会がそれとはまったく無縁で、大企業と中央官庁を中心としたヒエラルキーで成り立っていることを社員や組織の一員になって痛感させられるのです。  

 では、日本的なヤンキーという生き様は儚い幻だったのでしょうか?   

 そうではありません。  

 日本的なヤンキーは、何かと威嚇していた一般生徒に対して社会の仕組みを早い時期から疑似体験させてくれていたのです。  

 それは、どんな世界でもヒエラルキーで格づけする仕組みを最初に築き上げたところがその世界を支配できるということ。  

 マイクロソフトやグーグル、アマゾンなどもIT技術を駆使した事業展開で、いち早く世界的な仕組みを構築することでその業界のヒエラルキーの頂点に君臨しています。  

 そこには日本的なヤンキーが一時期、威嚇や暴力などによって学校や地域に君臨する仕組みを構築していたことと相通じるものがあるのです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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