起業家は共通言語のない世界を切り拓く

 誰もやったことがない新しい事業に挑戦するとき、いわゆる業界と呼ばれるものは存在しません。そこは未知の領域なので、当たり前のことですが周りとやり取りする共通言語もないのです。  

 そんな新事業に臨んだ起業家は、そこで孤独な戦いを始めることになります。  

 似たような思いの仲間がほしいなら、事業イノベーションのチームを結成してビートルズのメンバーのように欠点を補い合いながら前へ進んでいくしかありません。   

 さらに想像力や構想力を駆使して、次のステップに進むための戦略、戦術を考えて打ち出していく必要があります。  

 マイクロソフトやアップル、グーグルなども、孤独な創業者が世界を劇的に変えるような破壊的イノベーションを起こした結果として大きく成長してきたのです。  

 そうした企業は、意外にもバブル崩壊前後や不況期に創業。グーグルもITバブルが崩壊する間近の設立で、フェイスブックもSNSブームが沈静化したころに創設されています。  

 資金繰りなど厳しい経営環境のなかで生き延びて、経営者に揺るぎない信念があったからこそ優位性を持ったベンチャー企業になれたのです。   

 その点、日本企業に多く見られるコンセンサス型の意思決定をしていると、リスクを取ったり、逆張りしたりすることができるはずもありません。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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