女性は容姿をめぐって悪戦苦闘

 女性の多くは、日ごろ自分の容貌や容姿をめぐって悪戦苦闘しています。作家の唯川恵氏の長編小説『テティスの逆鱗』(文春文庫)を読むと、整形で美と若さを手に入れた女性たちが描かれています。

 登場するのはヌード写真集の準備を進める47歳の有名女優、高校時代まで「ブス」といじめられていた末に整形で美貌を手に入れたキャバクラ嬢、仕事と育児に追われて夫とはセックスレスの女性など。  

 彼女たちは名誉欲、復讐心、他者に肯定されたいという承認欲求などに駆られて整形という「解決策」を追い求めています。

 しかし、万人が羨むような「見た目の美貌」を手に入れても、歪んだ人格は変わりません。それどころか、整形を重ねれば重ねるほど心模様が歪さを増して「妖怪化」していくのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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