就職戦線ではゼロからの発想ができる人物が求められている

 就職戦線――。

 ところで、採用する側は安定志向の就職希望者をどう見ているのでしょうか?  

 子ども服のナルミヤの創業者、成宮雄三氏は採用した社員のその後についてこう振り返っています。 

「学校の成績が優秀だった人物を採用しても、期待外れのことも多かった。いざ仕事をやらせてみても、ほとんど役に立たない新卒も少なくなかった。

  それよりも見た目には不良っぽい、レールを外れた人生を送ってきた人材のほうが使い物になることが多かった。採用試験の面接で人の話を聞いていないような人物が、いざ採用してみると大いに才能を発揮することもあったのです」   

 アパレル業界は、流行によって売り上げが大きく左右されやすいところがあります。そのため、業者は気合を入れてノリノリで仕事に打ち込むことも不可欠。その熱気が顧客にも直に伝わり、売り上げアップに繋がることも少なくないからです。    

 その点、成績優秀者は「ゼロからの発想」が苦手で、そうしたノリを発揮できないのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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