トップブランドには矜持や反抗心があり一羽で飛ぶことを恐れていない

 高級ブランド「シャネル」の歴史は、ガブリエル・シャネル女史の人生そのもの。  

 シャネル氏は1883年、フランス中部のオーヴェルニュ地方で誕生。幼いころに家族が離散し、修道院で子ども時代を過ごしています。

 親しい人からは「ココ」の愛称で親しまれ、ブランドのロゴ「CC」は世界中で広く認知されています。  

 スタート地点は、1910年に開業した小さな帽子店。  

 そのころ一般的だった装飾の多い帽子に対して、シャネルが作るシンプルなデザインの帽子は女性たちに人気で大成功を収めています。  

 その後、シャネルはヤンキー魂で心を武装していきます。心の奥底には、いつもハングリー精神が燃え盛っていたのです。  

 華やかな恋愛を繰り返しながら、そうした恋人たちからもインスピレーションを得てデザインとビジネスの才能を一気に開花させていきます。  

 大胆な発想と斬新なデザインで世界中の女性たちを虜にし、ファッション界に革命をもたらしたのです。  

 まさに、ブランディングの鑑。いろいろな困難に遭遇しても心を武装するヤンキー魂があり、そうした困難を乗り越えていったのです。  

 最近、銀座のシャネルの店舗でスタッフに聞いたことがあります。 

「なぜシャネルはアウトレットモールに商品がないのですか」  

 答えは、シンプルです。 

「ブランドを守るため、安売りをするアウトレットモールには商品を流さないようにしています」   それを聞いてトップブランドには矜持や反抗心があり、たった一羽で飛ぶことを恐れてはいないのだと納得しています。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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