逆境でわかる楽観主義者と悲観主義者の違い

 悲観主義者と楽観主義者の違いは、みずからが逆境に置かれたときの考え方に現れてくるとされています。

 それは、次の3つについての考え方です。


〇だれのせいで逆境になったのか?

〇どれくらい逆境が続くのか? 

〇どこまで人生が逆境の影響を受けるのか?


 人生は、いいことばかりが続くわけではありません。いきなり、想定外の災難が降りかかってくることもあります。

 悲観主義者は災難に遭遇したり、失敗したりするとこう考えがちです。

「自分が悪いのはわかっているが、このところ災難や失敗が続いているので人生が台無しになってしまう」 

 一方、楽観主義者は真逆のことを考えるのです。

「災難や失敗が続いたのは、自分のせいではない。たまたま災難に遭遇し、運悪く失敗しただけのことで人生に影響なんてない」

 そうした災難や失敗を一過性のものと考え、それを乗り越えるための知恵や勇気があります。物事には好不調があることをわかっていますので、不調のときでも落ち込んだりしません。

 逆に、幸運に恵まれたり、成功したりしたとき、それを両者はどう受け止めるのでしょうか?

 悲観論者は、こう受け止めます。

「人のおかげで、何とか成功することができた。これが長続きするとも思えないし、人生には影響しない」 

 一方、楽観主義者はこう受け止めるのです。

「自分の力で、しっかり成し遂げることができた。この流れが続くはずで、これで人生が好転していくはずだ」

 楽観主義者は進化し続けることを常に意識し、自分をコントロールできているという感覚があります。何事も自分で考えて行動し、目の前のことに真剣に取り組みます。そうしたことの積み重ねで高いパフォーマンスを発揮し、何かと実績を残しているのです。

 一方、悲観主義者は自分で考えて行動していません。何かと諦めてしまいがちで、うまくパフォーマンスを発揮できない。その積み重ねで、これといった実績を上げられないのです。

 楽観主義者は、人生をポジティブに捉えています。逆境にあっても自分を見失うこともなく、そこから早く抜け出すことを常に模索。どんなに恵まれない状況に置かれても挫けず、ジッと辛抱する忍耐強さもあります。

 たまに不安が脳裏を横切っても、それが負のスパイラルを引き起こして現実化しないように別の手立てを考えることを忘れません。夢や目標に向かって気持ちが途中で萎えることもなく、いつも前向きに生きていこうとしているのです。

 だれでも自信が芽生えてくるのは、思ったように行動できたとき。それに打ち込んでいるとき何ら背伸びもせず、いたずらに卑下もせず、結果の良し悪しなんて気にしていません。

 楽観主義者は、そうした姿勢を貫いて何事も最後まで諦めません。必ず夢や目標を達成するという覚悟があり、良いことも悪いことも自分のパフォーマンスの結果だと割り切っています。成功者には、そうした人が少なくありません。

 逆に、悲観主義者は何かと物事や人生をネガティブに捉えています。そのイメージは、「何でも悪いほうに考える人」「起こりそうもないことをあれこれ心配している人」といった感じです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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