目先の欲望をガマンすると将来のビジョンも見えてくる


 有名な「マシュマロの実権」

 半世紀ほど前、心理学者ウォルター・ミシェルはスタンフォード大学で「マシュマロ実験」と呼ばれる実験を行っています。実験の対象は、集められた4歳の子どもたち。

 実験では、まず机と椅子だけがある殺風景な部屋に1人ずつ通されます。机の上には皿が置かれ、マシュマロが1個だけ置かれています。

 実験者は子どもに「マシュマロを食べてもいいよ」と勧め、子どもが食べようとする瞬間、こう告げるのです。

「私は用があって外に出るけど、マシュマロは君にあげる。それで私が戻ってくるまでの15分間、マシュマロを食べずに我慢できたら、もう1個あげる。ただし、私がいない間にマシュマロを食べてしまったら2個目はなしだよ」 

 実験の結果は、ガマンできずに食べてしまった子どもが3分の1、ガマンできた子どもが3分の2でした。

 実験では、その後、追跡調査が行われています。

  マシュマロを食べずにガマンできた子どものグループは、ガマンできなかったグループに比べて周りから優秀という評価を得ています。具体的には、「大学進学適性試験」(SAT)の点数もガマンできた子どものほうが高かったといいます。

  この我慢ができるということが成績や人物評価に大きな影響を与え、それが生涯にわたって継続していくというのです。

 つまり、ガマンできる子のほうが成績も良く、人物評価も高く、高収入を得る傾向があるというわけ。

 目先の欲望に負けないでガマンしていると今やるべきことが見え、将来のビジョンも見えてくるはずです。それが、成功への道に繋がるのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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