ワガママな独り暮らし

 人生、死ぬまで「お一人様」でもいいじゃないでしょうか?

  大正生まれの篠田桃紅(とうこう)さんの本『一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い』(幻冬舎)が売れているといいます。

  篠田さんは、1913(大正2)年に生まれ。数えで103歳になる今も、毛筆と墨で作品に向かう現役の美術家。

 人生という歳月を経てたどり着いた境地は、「老成」とか「悟り」とは程遠いものです。

 たとえば、こんな感じ。

 「生きている限り、前とは別のものができる。この歳になってできることはある。昨日と今日は違うんですから。(中略)私は決まりの通りにすることが性に合わなかったから、わがままだと言われてきた」 

 この「わがまま」というところが大事なポイント。

 それで人生においても、歳を取ることは「クリエイトすること」と言い切ります。

 「いい歳の取り方を作れたらなあと思うときもあります。お手本がないんだから自分で考え出さなければならない。作品を作るより大変です。(中略)人として何が完成形なのか、わかりません。この辺かなと思ってたどり着いても、また先がみえます」

  なんという若々しさ。

  ちなみに24歳で家を出て以来、ずっと一人暮らしだとのこと。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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