オスロ合意がパンデミックで人道支援を阻害する


 イスラエルとエジプトの境界に位置するガザ地区はイスラエルによる占領が続き、「天井のない監獄」と呼ばれています。パレスチナ自治区となって四半世紀経った今でも、住民は外部との往来を制限されています。

 1993年、オスロで歴史が動いています。ガザ地区とヨルダン川西岸の古都エリコからイスラエルが撤退し、パレスチナ自治区とするという秘密の和平交渉がノルウェーの仲介で産声を上げたのです。

 その「オスロ合意」から28年も経っていますが、双方の対立は根深く、和平の機運はしぼんでいます。

 新型コロナ対策でも、イスラエル国民約900万人へのワクチン接種がハイスピードで進む一方、自治区に暮らす約500万人のパレスチナ人は対象外です。

 その理由は、

皮肉にも「オスロ合意」にあるとされています。保健分野は、パレスチナ自治政府の権限とされているからです。

 国際人権団体などからの批判を受けイスラエルは5000回分の提供を発表していますが、「焼け石に水」の様相です。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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