人類が蓄積してきた知恵が試されている


 地球上には今、約175万種の生物が存在しているといわれています。

 要するに、約175万種の生物がそれぞれ様々な生態系のなかで生き、支え合って多様な世界が保たれているということです。

 一方、38億年前ともされる生命誕生から今日までに絶滅した種は数え切れません。

 生物学者の池田清彦さんの著書「もうすぐいなくなります 絶滅の生物学」によると、これまでに出現した生物種の99%以上はもはやいなくなっているといいます。

 そうした生物が絶滅した主な要因は、隕石の落下や地殻変動です。

 たとえば7万年前、現在のインドネシアにある火山の噴火が気温低下と食糧不足を招き、数10万人いた人類も7000人にまで減少したといいます。

 だが、今では地球上の人類は77億人にまで増えています。生きるために知恵を絞り、環境に適応しながら多くの危険を回避して乗り越えてきたのでしょう。

 危機のなかには、ペストやコレラなど感染症の蔓延もありました。

 人類は、ネアンデルタール人から優れた耐寒性やインフルエンザに強い遺伝子を受け継いだとも言われています。

 近く、国内での新型コロナウイルスのワクチン接種が始まります。

 これが感染終息のカギとなるのは言うまでもないでしょうが、政府は国民が安心して受けられるよう徹底した情報開示が求められます。

 ただ、他国での流行が収まらない限り感染リスクが消えることはありません。

 だからこそコロナ禍から命を守るという目標で、世界が協力する必要があるのです。

 今、人類が蓄積してきた知恵が試されているのです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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