ワクチン接種は家畜扱い?!


 政府が牛肉の生産過程をたどることができる「トレーサビリティー・システム」の導入を打ち出したのは、消費者がパニックに陥った牛海綿状脳症(BSE)の問題がきっかけです。

 このシステムでは全頭に個体識別番号を入れた「耳標」をつけ、流通を管理する仕組みになっています。このシステムを使うと、ネットで出生年月日や飼養地、異動内容が容易に検索できます。

 牛肉の安全のためとはいえ、丸裸にされる牛に不憫さを感じるのは「明日は我が身」と思うからでしょうか。

 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、河野太郎行政改革担当相がマイナンバーを利用して個人の接種記録を管理するシステムの構築を進めていく考えを明らかにしています。

 それにともなってワクチン接種の年月日や場所、種類、住所などの情報をデータベース化するといいます。

 転居した人の情報を共有するといいますが、ワクチン接種は本来、任意のはずです。状況把握なら、市町村の予防接種台帳で済むはずです。まさか、ワクチン接種をマイナンバーカードの普及に利用するつもりなのでしょうか。

 有効性と安全性が担保されるワクチンなら、誰でも進んで摂取するはずです。

 それなのに無理を通し、いらない諍いを起こす必要もないはずです。どさくさに紛れて、家畜扱いされるのだけは御免被りたいものです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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