ハッシュタグ「#わきまえない女」の使用がネット上で広がりを見せている


 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言に対し、抗議を示す検索マークとしてハッシュタグ「#わきまえない女」の使用がネット上で広がりを見せています。

 もちろん、森会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」「組織委の女性はわきまえている」などと発言したことに対する痛烈な皮肉です。

 抗議の声は、「私はもう黙らない」「わきまえない女たちが社会を変えてきた」など一向に止む気配がありません。

 分野を問わず男性優位の組織で、発言しづらさを感じてきた女性が多いことの現れでしょう。

 そうした組織では、重要なことは事前の根回しで決まります。会議は形だけで、異論は封じられがちになるのです。

 問題点として突きつけられているのは、意思決定の場への女性参画が進まない日本の現状です。

 世界153か国を対象にした男女平等の順位では、日本は121位です。とくに政治や経済の分野で遅れ、中国や韓国よりも下位にあるのです。

 森会長の発言とコロナ禍で問題視された国会議員の夜の会食には、はっきりとした共通点があります。

 それは、昼間の会議で徹底的に議論をして意思決定をするというプロセスを軽んじているということです。

 とくにコロナ禍のような危機に遭遇したとき、そうした気心が知れた仲間内で異論を排して決める方法というのは弱いものです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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