今年の10大リスクのトップは「第46代米国大統領

 

 米コンサルティング会社ユーラシア・グループは、今年の10大リスクのトップに「第46代米国大統領」を挙げています。

 昨秋の大統領選を通じて米社会の分断の深刻さが浮き彫りになり、第46代バイデン新大統領はトランプ前大統領を支持する半数近い国民から「不当に選ばれた大統領」と見なされ、内政外交とも困難に直面するからだといいます。

 トランプ前大統領がホワイトハウスを去っても、「トランプ的なもの」は燻り続けるということです。

 トランプ政治の最大の教訓は、「民主主義は積極的に守ろうとしないと正常な機能は保障されない」ということです。

 女性初の副大統領となったハリスさんは昨年、選挙の勝利演説でこう語っています。

「民主主義の強さはそのために闘い、守り、決して当たり前のことだと思わないようにする私たちの強さに比例するものです」

 バイデン新大統領の就任演説は過去のどの大統領にも負けないほど民主主義の尊さを訴え、国民に融和と団結を促す内容でした。

「民主主義が勝利した。分断は深く現実のものだが、国民の結束に全身全霊を尽くす」

 これは米国に限らず、自由や民主主義という普遍的な価値を共有する国の人々の願いでもあります。

 バイデン新政権が直ちに取り組むべきことはコロナ禍の感染拡大を食い止め、広がり続ける経済格差の是正を急ぐことでしょう。

 これを放置すると、「トランプ的なもの」の〝再燃〟を招きかねません。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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